休眠会社とは?休眠した会社が復活することは可能?
目次
休眠会社とは?
休眠会社とは、一般的には「長期間企業活動をしていない会社」のことを指します。
12年間1度も登記をしていないと休眠会社になります。
上記の会社について、
・必要な登記(役員変更等の登記)の申請
・「まだ事業を廃止していない」旨の届出
のいずれかをしないと会社は解散したものとみなされ、登記官により職権で解散の登記がされてしまいます。
休眠会社になるケースは?
会社が休眠する理由はさまざまで、次のようなケースがあります。
- 経営者の高齢化や、病気・事故などにより経営がストップ
- 経営者が他の事業などで忙しくなり経営がストップ
- 廃業したいが廃業資金がないなどの理由で休眠状態を選択
休眠=廃業?
「企業活動をしなくなった会社」というと「廃業」と同じように感じますよね。
しかし、休眠と廃業は違います。
休眠と廃業の最大の違いは、「企業活動を再開できるか否か」です。
【廃業】
会社は清算結了と解散という手続きによって会社が消滅。
消滅した会社は企業活動を再開できない。
【休眠】
企業活動をしていないだけで会社自体は存続している。(会社は消滅していない)
活動を再開しようとすればいつでも再開可能。
「今は経営者が病気で経営がストップしているが回復後は復職したい」
「引退を考えているが後継者が見つかれば事業を再開したい」
など、事業を再開したい場合は、廃業をせずに会社休眠のかたちをとるのがよいでしょう。
【休眠会社】休眠状態にするためにかかる費用は?
「休眠届」の提出にコストはかからない
会社を休眠状態にするために必要な手続きは、税務署・都道府県税事務所への「異動届出書」(以下、「休眠届」)の提出だけです。
「休眠届」の「異動事項等」の欄に「休業」、異動年月日の欄に「休業した日付」を記載します。
「休眠届」は国税庁や各自治体のホームページからダウンロードできます。
記載事項も少なく自分で作成できるのでコストはかかりません。
確定申告にコストがかかるケースもある
休眠状態となった会社については、毎年確定申告を行う必要があります。
また、最短で2年に1回、登記を行わなければなりません。
確定申告については税理士、登記については司法書士に依頼すれば当然コストが発生します。
均等割の支払いが必要なケースもある
休眠状態とはいえ会社が存在している限り、本来は、法人住民税の均等割という税金を毎期支払う必要があります。
その均等割の支払いを停止するためには、都道府県(法人県民税)と市役所(法人市民税)に「休眠届」を提出します。
ただし、休眠会社の取り扱いは、自治体によって違います。
そのため、「休眠届」を出しても均等割の支払いは停止しない自治体もあります!
自治体に納める均等割の額は会社の規模により異なりますが、最低でも7万円程度かかります。
「休眠会社でも均等割の支払いが必要か否か」は事前に自治体に確認しましょう。